私は結婚して今年で11年になるのですが、結婚当初から夫は「家を建てるならRC!」と言っていました。そのときの私はまだ20代前半で、家を建てる、ということすら考えたことなかった。だからRCなんて言われても、なんのこと?って感じでしたが、家づくりのために工法を学びはじめたら、RCの魅力を感じ始めました。
とはいえ、RCにはデメリットもあるし、他の工法もそれぞれにメリット・デメリットがあって、どれも魅力的なんです。本当に悩みます!
ということで、私が調べて感じた工法の種類と特徴などを書きますので、注文住宅を考え始めた方、または工法でお悩み中の方のお役に立つはずです!
こんな方におすすめ
- 建築工法を比較して選びたい
- 建築工法の違いについて知りたい
注文住宅の建築工法の種類
戸建て住宅の建設工法は大きく分けると、だいたい以下に分かれます。
1.木造 軸組工法
2.木造 壁式工法(2×4 ツーバイフォー)
3.S造 重量鉄骨造
4.S造 軽量鉄骨造
5.RC造 鉄筋コンクリート造
ハウスメーカーは、それぞれの工法で売っているため、まずは上記の工法を頭に入れておくと、ハウスメーカー選びもやりやすくなります。
では、各工法の特徴、メリット・デメリットを紹介していきます。
木造 軸組工法
昔から日本で使われている工法で、「在来工法」とも呼ばれ、今でも約8割の家がこの工法で建てられてます。木造の土台、柱、梁を組んで作ります。自由な設計が可能なので、間取りや形・デザインなどにこだわる方におすすめ。
木は自然素材の温かみがあり、断熱性にも優れ魅力的ですが、床下や屋根裏は湿気がたまりやすく、腐朽やシロアリ等の害虫の被害などが多いことが気になるところ。あるハウスメーカーの営業は、5件に1件の家がシロアリの被害にあっていると言っていました。
また、一般的な木造軸組在来工法では、鉄やコンクリートに比べると強度は落ち、柱のない広い空間や壁が全面窓みたいな自由な設計は難しくなります。
木造 軸組工法の価格
建築構法の中で、相場が一番安い。ただしハウスメーカーによっては高い場合も。
木造 軸組工法のメリット
- 間取りが自由に作れる
- 増改築・リフォームが容易
- 自然素材の温かみがある
- 低予算で作れる
木造 軸組工法のデメリット
- シロアリ対策が必要
- 床下や屋根裏の湿気対策が重要
- 大工の腕によって品質の差が出やすい
木造 2×4(ツーバイフォー)
北米から伝わった工法で、柱や梁を使用せずに、2インチ×4インチの木材で枠組みを作り、構造用合板で壁を作ります。壁という面で全体を支えるため、在来軸組工法と比べて耐震力に優れています。軸組工法に比べて工期が1〜2ヶ月ほど短く済むのも特徴です。
パネルを利用するため間取りの自由度は木造軸組工法に比べると下がります。壁に大きな窓を作ったりするのは厳しく、リフォームや増築もしづらいのが難点。
木造 2×4の価格
基本的に木造のため、低予算で済みます。
木造 2×4のメリット
- 在来軸組工法よりも地震による揺れが小さい
- 工期が短い
- 品質にばらつきがない
木造 2×4のデメリット
- 間取りの自由度が低い
- 壁に大きな開口部が作れない
- シロアリ対策が必要
S造 重量鉄骨ラーメン工法
高層ビルに使われる工法で、鉄の厚みが6ミリ以上の鉄材を使用します。柱の数を少なくして広い空間を作れるし、耐震性が高く、3階以上の建物に適した構造です。
とても丈夫ですが、材料が鉄なので断熱性能は低いのが弱点。さらに、軽量鉄骨に比べると、鉄骨の重量が重いので地盤改良や基礎工事に費用がかかります。
S造 重量鉄骨ラーメン工法の価格
高め。頑丈で安心ですが、その分のコストはかかります。
S造 重量鉄骨ラーメン工法のメリット
- 軽量鉄骨よりも頑丈
- 柱のない広い空間が作れる
- 工期が短い
S造 重量鉄骨ラーメン工法のデメリット
- 建築費が高額
- サビ対策が必要
- 気密性は木造に劣る
- 建物が重いので、基礎部分を強くする必要がある
S造 軽量鉄骨
厚さ6mm以下の鉄材で構成し、建築部材のほとんどを工場で生産。現場で部材を組み立てて造る。プレハブ工法と呼ばれることも。
大量生産を目的に開発されましたが、工場生産なので精度が高く、短期間で安定した品質の家を建てることが可能です。
S造 軽量鉄骨の価格
木造よりは高いが重量鉄骨よりは安い
S造 軽量鉄骨のメリット
- 広い空間が作れる
- 工場で部材を作るため、職人の力量に左右されない
- 耐震性に優れている
S造 軽量鉄骨のデメリット
- 高い
- 間取りの自由度が低い
- 熱伝導率が高く、気密性が木造より劣る
- サビに弱い
- 結露しやすい
RC コンクリート工法
鉄筋とコンクリートの良さを活かした工法。この工法は、現場で全てを作る現場打ちと、工場でコンクリートのパネルを作り、現場で組み立てるプレキャスト造の、2種類の作り方があります。現場打ちは、自由な間取りが可能なのに比べ、プレキャスト造は間取りの自由度は劣りますが、職人の腕に左右されない高い品質管理が可能です。
どちらの造り方でも地震・火事に強く、統計上では最も長持ちするとされています。また、防音性にも優れています。
コンクリートは熱をため込みやすいので、夏は暑く、冬は寒くなるとよく言われますが、断熱に配慮した設計を
RC コンクリート工法の価格
工法の中で価格相場が一番高い
RC コンクリート工法のメリット
- 耐火性、耐震性、防音性に優れている
- サビやシロアリの心配がいらない
- 高い品質管理が可能(プレキャスト
- 自由に間取りを考えられる(現場打ち
RC コンクリート工法のデメリット
- 高い
- コンクリートが熱を溜めやすい
- 間取りの自由度が低い(プレキャスト
- 職人の腕で品質が左右する(現場打ち
まとめ
いろんな工法があって、メリット・デメリットだけを見たら、どれも一長一短です。ライフスタイルによって工法を選ぶことも大切なので、将来どんな暮らしがしたいのかをじっくりと考えて選んでください。