注文住宅は土地探しも含めると、建てるまでがかなり長〜い道のりです。まだ土地も決まってないし、メーカーも決まってないのに私はすでに疲れてます。もう早く決めたい…
こんなに疲れてるときに、ポストに入っていたり、街で見かける建売住宅の広告を見ると、いつも安くてびっくり!こんなに安いんだったら、「やっぱり建売にしない?」と夫によく話すんだけど、夫は「建売住宅は絶対に買わない!」と言うのです。
私的には希望の間取りに近い物件なら建売で良いと思うのですけどね。建売住宅は買わない方がいい、とは家族以外からもたまに聞く話ではあり、なんとなく「そんなものなの〜」と流していましたが、なぜなのか気になるので自分なりに調べてみたり、不動産屋さんや住宅展示場の営業マンによく質問しています。
この記事は建売住宅がなぜ買うなと言われるのか、どうして安いのかをまとめました。建売住宅を買おうか迷ってる方、なぜ建売住宅が安いのか疑問を感じている方の参考になるはずです。
Contents
建売住宅は本当に安いのか
チラシやネット広告などを見ていると、土地の相場価格から見ると明らかに安すぎる建売住宅をよく見かけます。
例えばA駅から徒歩10分くらいの場所は、土地が30坪で4,000万円くらいが相場だとします。そしてその辺りの建売住宅を見ると、土地+延べ床面積が30坪ほどの建物が付いて、5,000万円代で売られていたりします。
安いハウスメーカーでさえ、坪単価50万円くらいで、延べ床面積30坪の家を建てるとしたら、建物だけで1,500万円はかかります。そのうえ、諸費用や付帯工事費を入れたら上物代は2,000万円にはなると思う。
なので価格から考えると、建売住宅の建物本体は1,000〜1,500万円程度で建てられているのだとわかります。もしくはそれ以下!?の可能性もあります。
建売住宅が安い理由
では、どうして建売住宅は安いのでしょうか?それにはいくつかの理由があります。
理由1、人件費がかからない
注文住宅とは違い、施主と相談しながら設計や内装を考える必要はありません。そのため、打ち合わせの必要などもなく、時間と人件費が削減できるのです。
理由2、大量発注で建材が安く済む
建売住宅といえば、同じようなデザインの家が並んで建てられることがよくあります。同じデザインであれば、建材やパーツは同じものがたくさん必要になります。
注文住宅では一軒一軒ごとに用意する必要がある建材も、建売住宅だと一気に大量のに必要になるためコストを抑えることが出来るのです。
理由3、品質を下げている
建売住宅では、さまざまなパーツのグレードを抑えて作られてることがほとんどです。例えば窓枠や床材、キッチンなど。
有名ハウスメーカーも建売住宅を作ることはよくあります。某ハウスメーカーの営業マンに「どうして建売だと安いんですか?」と聞いたところ、建売住宅の場合は注文住宅で言う標準仕様もしくは、それ以下のパーツを使うから、と言っていました。また、建売住宅では窓を小さくするなどして価格を抑えてるのだとか。
理由4、工事の品質を下げている
建売住宅を建てるとき、大工さんは丁寧に作るよりも早さを求められる、と聞きます。安い工事費でたくさん作らないといけないためだそうですが、だからと言って品質が悪いかどうかは工務店にもよると思うので、一概には言えないと思います。
注文住宅では施主が工事中に見に行ったりするのに比べ、建売住宅は完成品しか見ないため、途中経過がどうだったのか、素人目にはわかりません。そのため、手抜き工事をされても見抜けない場合があり、品質が良くないと言われることがあります。実際に買ってみたら欠陥住宅だった!と気がついたなんて話はよく見聞きしますね。
また、同じハウスメーカーでも、注文住宅と建売住宅では柱の太さが違うことがあるようですよ。建売住宅はコストダウンのために細い柱を使うそうです。柱が細いとなると、耐震レベルなどが気になるところですね。
建売住宅のメリット
安い理由を見ていると、安かろう悪かろうに思えて買う気が無くなってきますが、建売住宅にはメリットもたくさんあります。
メリット1、価格が安い
注文住宅に比べたらかなり低価格。その理由は上記に書いたとおりです。
メリット2、立地がいい
建売住宅は駅近など、良い立地に建てられていることがよくあります。それは、建売住宅の業者が独自のルートで土地を仕入れることができたり、普通の人は買えないような広い土地を買って、分割して家を建て、建売住宅として販売するためです。
最近では、昔の地主のような方が亡くなり大きな土地を売りに出しても売れないため、細かく分割して売られていることが多いですが、建売住宅がよく同じデザインで何軒も並んでいるのはこのためなんですね。
メリット3、購入までが短期間で済み楽ちん
注文住宅は、とにかく時間もかかるし打ち合わせが多いです。その点、建売住宅は土地選びは不要だし、もう間取りや内装は終わってることがほとんどですから、カーテンなどの装飾類を決めるだけで入居可能です。
中には間取りもある程度自由に作らせてくれる建売住宅もありますが、それでも注文住宅よりは打ち合わせ時間は少ないです。
建売住宅は買わない方がいい、と言われる理由
これまで建売住宅の安い理由とメリットについて書いてきましたが、その上で「買ってはいけない」と言われる理由はなぜでしょうか?
それは、安い理由にも書きましたが、安く仕上げるために品質を下げているから。不動産屋さんによると、ハウスメーカーの建てた建売住宅は、注文住宅と工法は同じところがほとんどなので、家自体が脆弱ということは少ないとのことでした。
とはいえ、建売住宅は窓が小さかったり、収納が少なかったり、柱が細かったり、注文住宅よりも部分的に低品質なのは事実。さらに、何十年も暮らすことを考えると、購入価格は安くても、後々のメンテナンス費がかかったり、リフォームが必要になったり。最悪の場合は建て替える必要も出てくるかもしれません。そうなると注文住宅と価格の差はなくなります。
注文住宅よりも1,000万円安く建売住宅を買ったとしても、30年後に大きなリフォームが必要だとしたら、1,000万円近くかかる場合もあります。そう考えると本当にお得なのか?は疑問です。
まとめ 我が家は50年以上暮らせる家が欲しいと決断!
私は現在36歳で、85歳くらいまで生きると考えて、だいたい50年以上暮らせる家が欲しいと思っています。そのため、長く持たせるために堅牢な家が良いので、建売住宅は選択肢から外しています。
でも不動産屋さんに聞いたところ、今の建売住宅は昔よりも良くできているそうなので、昔は「建売住宅は買わない方がいい」と言われていたけど、今はそんなこともなさそうです。特に間取りなどにこだわりが少なくて、手頃価格で早く家が欲しい!という方には建売住宅はメリットの方が大きいと思います。
私は今安く買って、後々リフォームなり建て替えなりをして長く住み続けるのもありだと思っているので、建売住宅でも希望の場所・間取りならアリだとと思っています。ですが夫は絶対にNO!と言っていますが...でも夫も家探しに疲れてくると冗談半分で「もう建売にしようか」なんて言うこともあります。